Interview1 佐藤由梨香 様 
華道歴4年

       
Q1:いけばなを習い始めたきっかけは何でしたか?

〜家と職場を往復するだけの日々に芽生えた、花を生けたいという想い〜

辻堂駅前のいけばな展示を見たことがきっかけでした。
当時、仕事が繁忙期で、家と職場を往復するだけの日々を送っていました。仕事はやりがいがあって楽しかったんです。
でも、どこか物足りなさを感じる毎日でした。
そんなときに改札前のいけばなが目に留まって「いけばなをやりたい!」という気持ちが沸き上がってきたんです。

私は幼い頃からお花が大好きでした。実家の庭にはたくさんの木やお花が植えられていて、家の中もいたるところに花が飾られていました。親元を離れてからは、購入したお花を自分で生けて「やっぱりお花があるといいな」と思っていました。


お花はそこにあるだけでお部屋が明るくなりますし、見ているだけで癒やされます。
でも、「せっかく飾るなら、基本を学んで自由にお花を生けられるようになりたいな」と心のどこかで思っていました。

それから、「プロが生けたらどんな風になるんだろう?」という興味もありました。
それで、体験教室に行くことにしたんです。


Q2:「理祥のいけばな教室」に参加を決めた理由は何でしたか?


〜型にこだわらず、お花を好きになるように心がけてくれる先生だった〜

いけばな教室と聞くと、おしゃべりなんてもってのほか。シーンとした中で正座をして、先生の言う通りにお花を生けるというイメージがありませんか?私は「厳しい先生だったらどうしよう」とドキドキしていました。
でも先生の教室は、会話を交わしたり、「私はこうしたい!」と先生に伝えたり、和やかな雰囲気でのびのびと自由にお花を生けていました。型にこだわるより、お花を好きになるように心がけてくれる先生なんだと感じました。
環境も、畳に正座ではなく、椅子に座って生けるスタイルなので全く疲れませんでした。「ここなら、マイペースな私でも続けられそうだ」と思いました。

     
Q3:いけばなを習得して良かったことは何ですか?

〜継続することの大切さを身をもって経験できた〜

お稽古は月に1回ですが、過去の写真を見ると、自分が成長したことがよくわかります。「早く上手になりたい」「級をとりたい」と焦っていましたが、子育てで忙しくても、月に1回でも十分成長できました。急がなくてもいい、継続することが大切なんだと身をもって経験することができました。


〜今まで気づかなかった自然の良さに気づくことができた〜

田舎育ちで都会に憧れていましたが、今では実家に帰ると「自然が豊かなことは、恵まれていることだ」と思うようになりました。
いけばなは、花だけでなく枝を使用するのですが、今では花よりも枝に惹かれることもしばしばです。高速道路で生えている木々を見ると、枝の生え方を研究するまでになってしまいました(笑)


〜子育て中でも、自分自身の成長や達成感を味わうことができた〜

子育てをしながらいけばなを続けられる環境をつくってくれる瀬尾先生に出会えて、とても幸運でした。
いけばなを続けていなかったら、子育て中に自分自身の成長を感じたり、お免状を取る達成感や満足感を味わうことはできなかったと思います。
育児に追われる毎日でも、自分自身の成長を感じられるって、とてもうれしいことです。

     
Q4:いけばな教室の中で、印象的なエピソードがあれば聞かせてください。

〜先生を信じてお花に向き合ってきて良かった〜

先生は「ああしなさい、こうしなさい」とは言いません。「今日はこの花材でやってみて」とだけ言うのです。私はいけばなの知識も下地もなかったので最初は少し戸惑いました。「これでいいの?」「やり方はあっているの?」と…。
しばらく経ってから、そのことを先生に打ち明けました。そうすると、「由梨香さんは直観型だから何も言わなかったのよ。まずは技法よりも自由にやってみて、花を生ける事を好きになった方がいいと思ったの」と言うではありませんか。なんと、先生に性格を見抜かれていたのです(笑)
それを聞いて「先生を信じて、お花に向き合ってきて良かった」としみじみ思いました。おかげでお花を生けることや植物がどんどん好きになりました。

       
Q5:いけばなを通じて発見したこと、学んだことはありますか?

〜いけばなは、生命力(エネルギー)を感じる空間を創り出す〜

いけばながあると、そこが生命力やオーラを感じる空間になるということです。
私は居心地の良さや場の雰囲気をとても大切にしているので、「たった数本でこの空間を創り出すいけばなってすごい」と、いつも感動します。
同じ花材でも、生け方や生ける人によって雰囲気がガラッと変わることも面白く、奥が深いと感じています。

〜植物がより一層好きになった〜

お花を手に取るとわかるのですが、人と同じような生命力が感じられます。花の蕾が開いていく様子、日ごとに変わる色や表情。木の枝のしなり方や突き抜けるような勢い。
植物と向き合うとエネルギ-をもらったり、癒やされたりします。
私は芍薬の花が一番好きなのですが、小さな蕾が徐々に膨らみ大輪の花が開花すると、その優雅でゴージャスな姿に心底うっとりします。

〜まずやってみることが大事〜

私は昔から無理をしてもやりたいことに挑戦してしまうタイプです。でも、子育てをしているといろいろな制限がでてしまう…それで、以前にも増してどうしたらできるかを考えるようになりました。
お稽古中に子供がぐずるのであれば、行く前にお風呂にいれて寝てくれる環境を作る。展覧会があるときは、作業中に寝てくれるように、午前中に思いっきり遊ばせてお風呂に入れてから参加する。その結果、集中して取り組むことができることがわかりました。
大変でしたが、まずやってみることが大事なんだと改めて思いました。


       
Q6:「理祥のいけばな教室」は、どんな人におすすめですか?

〜子連れOKのいけばな教室。子育てしながらお免状が取れました!〜

お稽古に通っている間に、2人の子どもに恵まれました。子供の都合に合わせて柔軟に時間を調整していただけたり、子どもが遊べるスペースやおもちゃがあったりと、子ども連れでも快く歓迎してもらえるので、安心して通えています。慌ただしく育児に追われる中でも、通い続けられ、お免状をとれたときは本当に嬉しかったです。
私にとって月に一度のいけばなは、自分に向き合って穏やかに過ごすことのできる、かけがえのない時間。忙しい人は、そんな毎日だからこそ、このような時間を作ると心が癒されて良いのではないかと思います。
      
Q7:理祥の生け花教室の受講を考えている方にメッセージをお願いします。

〜一回お稽古するだけで、自然やお花が身近に感じられるようになる不思議〜

自分の国の伝統文化に触れることで、自国の良さを再認識できると思います。私はいけばなを通して、いにしえから受け継がれてきた文化は、心の奥に響くものがあることを知りました。
先人達が築き上げてきた文化を体感すると、日本独自の細やかな感性を味わうことができるからです。
まずは気軽にお花に触れて、いけばなを味わってみていただきたいです。不思議なことに、一回お稽古するだけで、前よりも自然やお花が身近に感じられるようになるんです。

瀬尾先生はとてもおおらかなので、肩ひじ張らずにゆったりとお花に向き合えて、心が豊かになる時間を過ごせます。
ぜひ、一歩踏み出してみてください。

      

    

Interview2 待井秀祥 様
いけばなイベント参加

Q1いけばなをやってみようと思ったきっかけは何でしたか?

〜奥さんに、自分でいけたお花をプレゼントできたらいいなと思った〜

奥さんにお花をプレゼントするとき、瀬尾先生に「自分でいけたお花をプレゼントするのもいいですよ」と薦められて、「やってみようかな」と思ったのがきっかけです。
「いつも作ってもらっているけど、毎回それでは面白くない。他の人とは違う、自分で生けたお花をプレゼントできたらいいな」と思ったんです。
      
Q2「理祥のいけばな教室」に参加を決めた理由は何でしたか?

〜もとは武士のたしなみだったと知って、断然興味がわいた〜

瀬尾先生は、華道家として長年活躍されていて、花への思いも深いので、一味違うブーケを作ってくれます。ですからプレゼント用のお花を何度も作ってもらっていました。
日本の伝統文化に興味があったので、瀬尾先生からいけばなの歴史を聞いたとき、もとは武士のたしなみだったことを知って、断然興味がわきました。
   
Q3いけばなをやって良かったことは何ですか?

〜花を一輪、気軽にプレゼントするようになった〜

人を訪ねるとき、その人のイメージに合う花を一輪持っていくようになりました。前は、プレゼントはブーケじゃないといけないと思っていました。それが「お花は一輪あるだけでもいいものなんだな」と思うようになったんです。一輪のお花を通じて、さりげなく気持ちのやり取りができるなんて、とても贅沢で豊かなことですよね。
瀬尾先生が、「お花は何も言わないけど、そこにあるだけで気持ちを伝えてくれるから、言葉はいりませんよ」と教えてくれたんです。お花って言葉のいらないコミュニケーションツールになることに気づきました。

     
Q4いけばな教室の中で、印象的なエピソードがあれば聞かせてください。

〜その瞬間、見違えるくらい雰囲気が良くなって感動した〜

最初に行った時、花器とお花のセットが用意してあって「どうぞ、自由にやってください。」と言われたんです。
それで、思い切って自由に生けてみました。「1本差すとこうなって、2本挿すとこんな感じ、3本挿すとこうなるんだ‥」という感覚です。まるで、花で絵を描いているようなイメージでした。
生け終わって「先生どうですか?」と聞いてみました。「いいですねー」とほめてくれたので、「完成だ」と思ったのですが「整えてください」と言うと、「1本だけね」と、スーッと1本だけ足してくれたんです。
その瞬間グッと締まって、見違えるくらい雰囲気が良くなったことに感動しました。

       
Q5いけばなを通じて発見したこと、学んだことはありますか?

〜今を大事にすることの大切さを感じ取ることができた〜

瀬尾先生が言ったんです。「お花は枯れるところまで置いておいてください」「この命が終わっていく過程を子供さんに見せてあげてください」って。
花はつぼみの時期があって花が開いて、枯れていく。人も同じで、生まれて生きて、いつか命を終える。普段はそんなことはあまり考えたくないのが人間ですけど、命は限りあるものだとわかっている人の方が豊かな人生を送っていると思うんです。
命には限りがある。だからこそ、今を大切に生きようと思う。日々を大切に積み重ねようと思う。今、生きていることに感謝する。感謝できればできるほど、人生は豊かになりますよね。
いけばなを通じて、当たり前だけど大事なことに気がつくことができました。
      
Q6「理祥のいけばな教室」は、どんな人におすすめですか?

心が豊かになりたいすべての人におすすめです〜

プレゼント好きで誰かを喜ばせたい人、命の大切さを楽しみながら伝えられるので教育者にも良いと思います。ほかには、人をケアする医療関係者。もとは武士の嗜みだったということで、武道や茶道が好きな男性歴史や日本の文化に興味のある人にもおすすめしたいです。
いけばなは、花の命に触れることで自然への感謝を感じられる日本の伝統文化だと思うんです。感謝を感じると心が豊かになっていくので、そう考えると、すべての人におすすめということになりますね(笑)
      
Q7理祥の生け花教室の受講を考えている方にメッセージをお願いします。

〜「いけばなは取っつきにくい」というイメージが吹っ飛びました〜

いけばなは本当に楽しいです。自分が体験してあまりに楽しかったので、家族やご近所の方を誘って、いけばな教室を開催してもらったくらいです。
瀬尾先生が「思ったように生けるのが一番ですよ」と言うから、初めての人も、子どもたちも、のびのびいけばなを楽しんでいました。
体験するとわかるのですが、お花は、誰がどう生けてもきれいになるんです。だから楽しくないわけがない(笑)
先ほど、すべての人におすすめだと言ったのは、誰でも、お金をかけなくても気軽に楽しめるからなんです。
いけばなをやってわかったのですが、スーパーで売っているお花や、散歩で見つけた野の花を一輪飾るだけでも十分なんです。
大それたことをしなくても豊かになれる。そういう事に気づけて本当に良かったと思います。
   

Interview3 鎌滝美紀 様
華道歴2年

Q1いけばなを習い始めたきっかけは何でしたか?

同期に「一緒にやろうよ」と言われたことがきっかけでした〜

前の会社で働いていた頃、仲良しだった同期に「一緒にやろうよ」と言われたことがきっかけでした。もともとお花は好きだったので、そこから10年続けることになりました。
会社を辞めた後も、「チャンスがあったら再開したい」という気持ちはありました。ですから、カルチャーセンターや町のお花屋さんでいけばなを教えているという看板を見ると、気になっていたんです。でも、一歩を踏み出さないまま、気づけば20年が過ぎてしまいました。

     
Q2「理祥のいけばな教室」に参加を決めた理由は何でしたか?

〜一人ひとりの個性を生かしてくれるから、いけばなをのびのび楽しんでいます〜

瀬尾先生との出会いは、ビジネス交流会でした。ただ、私が習っていたのは「草月流」でしたから、先生とは流派が違います。それで「瀬尾先生に教えてもらうことはないだろう」と考えていました。
でも、「流派は関係ないですよ」と言われて、「ここで出会ったのも何かのきっかけだし、やってみようかな」と思ったんです。
通いはじめて、一人ひとりの個性を生かしながら指導してくれることに驚きました。以前習っていた時は、もっと型にはめるような教え方だったんです。毎回ではないにせよ、私の生けたお花は半分くらい抜かれて、生け直されていました。「これがきれいな生けかたです」という見本のように。
「確かにきれいだよ」と思いました。でも、そんなに抜かれると、自分を否定されているような気持ちになります。ですから、先生が全く抜かないで、私が生けたものをちょっと角度を変えたり、1本足したりして、きれいに整える方法を教えてくれるとわかった時は本当にうれしかった。私が今もいけばなを楽しく続けられているのは、それが理由だと思います。

Q3いけばなを再開して良かったことは何ですか?

〜お花を通して、季節を感じられる〜

最近、四季の移り変わりがぼんやりして、気づいたら季節が変わっているという印象がありますよね。コロナ禍の影響で外に出られなくて、四季を感じられない生活を強いられているというのもありますけど。でも、いけばなをしていると季節を身近に感じることができます。コロナ禍であっても、春には春のお花が、夏には夏のお花が咲いてくれますから。


〜生活に彩りと潤いが生まれた〜

ずっと、部屋に植物や花がある暮らしがしたいと思っていました。部屋にお花があると、生活に彩りと潤いが生まれます。自然のエネルギーが循環して空気がきれいになるんだと思います。
夏は花が傷みやすい季節なので、枝だけを生けたりします。水盤に水を張って、風情のある枝が生けてあるだけで、その場所に涼しさが漂います。


〜忙しくても、非日常を楽しむ余裕が生まれた〜

集中する時間を持つと、リフレッシュすることができるので、忙しくても、いけばなの時間を作り出す意識が芽生え、非日常の時間を楽しむ余裕が生まれました。
食事をする、入浴するというような日常の中に、「お花をいける」というちょっと特別な非日常を取り入れている。そんな自分をいいなと思います。

      
Q4フラワーアレンジメントといけばなの違いは何だと思いますか?

〜枯れていく花にも美しさがあることを気づかせてくれる〜

フラワーアレンジメントは、花を集合体できれいに見せるもの。1本1本の花が主役ではない。それに対して、いけばなは、枝、葉、花それぞれの個性を生かしていける。たとえ1本でも作品になる。
ブリザーブドフラワーを習ったこともありますが、長続きしませんでした。整いすぎているところに人工的なものを感じてしまって。フラワーアレンジメントは集合体できれいに作るので、どこから見てもきれいです。でもきれいなだけなので、一度見ると飽きてしまうんです。
一方いけばなは、自然をそのまま水盤に持ってきて空間を作る。枝1本葉っぱ1枚、枯れていく花にも美しさがあることを気づかせてくれる。枯れて捨てられてしまうものが、作品として生かされるのはいけばなだけではないかと思います。だから「きれい」という言葉だけでは表現できない魅力があるんだと感じています。

      
Q5いけばなを通じて発見したこと、学んだことはありますか?

〜「花の一生と人の一生は同じ」ということを学んだ〜

以前は、花が茶色くなり始めたら「もうこのお花は終わりだ」と思って、抜いて捨てていました。でも先生は「色が変わりはじめても捨ててしまわないで、最後の最後まで生かしてあげたい」と、枯れ始めたお花も大切にするんです。
私は生前整理という仕事をしているので、その言葉を聞いて「人が歳を重ねていく姿とお花が枯れていく姿は同じなんだ」と、ハッとしました。
人は枯れ始めたら終わりではないですよね。みんな命のある限り、与えられた日々を最後の最後までせいいっぱい生きる。先生が、お花の存在を人と同じように大切に思っていることに感銘を受けました。「だから私はお花に戻ってきたのかもしれない」という気持ちにもなりました。
出会ったお花に向き合い、いけたお花が枯れていく姿を「生きざま」として最後まで見届ける。瀬尾先生に出会っていなかったら、枝葉や花を愛でる気持ちがここまで養われることはなかったと思います

       
Q6いけばな教室の中で、印象的なエピソードがあれば聞かせてください。

〜先生が、大きな花瓶にためらいなくお花を生けていく姿に圧倒されました〜

2022年4月の理苑会総会で拝見した、瀬尾先生の堂々とした姿です。総会は年に一度、生徒さんを集めて藤沢のホテルで開催されるイベントなのですが、その時に、いけばなのデモンストレーションがあったんです。着物姿で大きな花瓶に、何のためらいもなく枝とお花を生けていく、その凛とした姿に圧倒されました。
普段は、とても気さくで親しみやすい先生なのですが、その日は、家元としての威厳と心意気を間近で感じて、強く心を動かされました。


Q7「理祥のいけばな教室」は、どんな人におすすめですか?

〜「忙しい」が口癖の会社員の方におすすめです。〜

会社員といってもいろいろな働き方があると思いますが、私の会社員生活は、家と会社の往復の中で決められた仕事をするという、ベルトコンベアに乗っているような毎日でした。
そういう生活をしていると、「積極的に新しいものを取り入れよう」と意識しないと、歯車がどんどん回って「気づいたら1年経っていた」ということになってしまうんです。そのスパイスとして「いけばな」はとてもいいと思うんです。
集中するので、頭や心がリセットされますし、部屋にお花があるというのは癒やしになりますから。
特に「忙しい男性会社員には、ぜひいけばなを」と思います。教室には男性の生徒さんが何人かいらっしゃって、女性とは違う感覚の素敵な作品を作られているので、男性にもぜひやってほしいと思っています。

       
Q8理祥の生け花教室の受講を考えている方にメッセージをお願いします。

〜お花は癒やされるだけでなく、たくさんのことに気づかせてくれる存在〜

毎日、せわしなく過ごしている人にこそ、お花を通して自分と向き合う時間を持って欲しいと思います。
いけばなは、いけた人の心が表れます。心が落ち着いている時、心配事がある時、忙しくて余裕がない時、お花を生けると「私は今こうなんだ」というのが、不思議なくらいよくわかります。
自分の心に目を向けることって、普段なかなかできませんよね。でも、お花と一緒ならそれが心地よくできるんです。
私にとって、お花と過ごす時間は癒しの時間でもあり 自分の心と向き合う大切な時間です。
忙しい人は、気持ちを切り替えられないから、ずっと忙しくなってしまうと思うんです。だからこそ、お花と向き合う時間を作って、心をリセットする時間を持ってほしいなと思います。
      
     

Interview4 竜口遥子 様
華道歴3年

Q1いけばなを習い始めたきっかけは何でしたか?

〜「気分転換に、一緒にいけばなに行ってみない?」と母に言われて〜

母のお稽古について行ったのがきっかけでした。仕事で悩んでいた時期に、「気分転換に、一緒にいけばなに行ってみない?」と母に言われたんです。私はお花にはあまり興味がありませんでしたが、母は、絵を書いたりお花を生けたりするのが大好きなんです。
そこで、先生に「簡単なフラワーアレンジメントを一緒にやってみようか」と言われて、はじめてお花を生けました。

      
Q2「理祥のいけばな教室」に参加を決めた理由は何でしたか?

〜「このお花、可愛いな」「この形が好きだな」と思う気持ちを尊重してくれるから〜

いけばなは、厳しいルールやお作法があって、自由にお花を生けられないというイメージがありますよね。でも、先生は「自分が可愛いと思ったお花を、好きなようにいけていいのよ」と言いました。
そして、いけばなが出来上がると、「ここがすごくいいじゃない」と褒めてくれて、さらにきれいに見えるように手直しをしてくれたんです。先生が少し手を入れると、見違えるくらい素敵になります。そうすると「やっぱり可愛い!このお花!」とうれしくなって、ワクワクしながら家に持って帰りました。
自分の気持を素直に出して、無心になってお花を生けたことで、仕事のことを忘れてリフレッシュすることができました。
その時、いけばなは堅苦しくてお金のかかる高尚な趣味というイメージがすっかり変わって、「気晴らしにまた来てみよう」と思いました。

Q3いけばなをやって良かったことは何ですか?

〜お花を生けていると仕事のストレスを忘れて、いつの間にか癒される〜

お花を生けていると、モヤモヤや悩みをすっかり忘れてしまいます。そして、生け終わる頃には、「さっきまであんなに悩んでいたけど、大した問題ではないのかもしれない」とか「お花が可愛いから、まあいいか」と楽観的に考えられるようになります。目の前のお花に集中することで、頭が切り替えられたり、集中力が高まったりして、疲れが癒されるんだと思います。
私は在宅で仕事をしているので、月に1度、いつもと違う場所に「いけばな」をしに行くことが、とても良い気分転換になっています。

〜季節の移り変わりを楽しめる〜

季節の移り変わりを楽しめるのが、いけばなの良さだと思います。
先生が毎月、季節のお花や枝葉を用意してくれるので、四季折々の花材を生けて楽しんでいます。たとえば、春はパステルカラーのお花がたくさんあったり、梅雨には雨が似合う涼しいイメージのお花を生けたり、真夏はパイナップルのような南国風のお花を使ったり。
教室に来ると、自然に季節の変化に気づくことができます。

      
Q4いけばなを通じて発見したこと、学んだことはありますか?

〜心のデトックスをする時間は大切だと気づいた〜

いつも、いけばなが終わると先生と一緒にお茶を飲んでおしゃべりするんです。そんな時も先生は、私の気持ちや考え方を絶対に否定せずに聞いてくれて「こんな考え方もあるよ」とちょっとしたアドバイスをしてくれるんです。
それまで、家族でもなく、仕事の上司でもない大人の人に、悩みやもやもやを話せる機会はなかったので、それが私にはとてもうれしかった。瀬尾先生がいたから、いけばながあったから、今の仕事をやめないで続けられたと思うほどです。
参加を決めたのは「好きなように生けていい」と言われたこともありますが、そんな先生の存在が一番大きな理由だったかもしれません。
お花とは縁がなかった私でしたが、先生の教室に通うことになって、気を抜く場所をつくることや、心をデトックスする時間の大切さに気づくことができました。

       
Q5生け花をするようになって、あなたの暮らしはどう変わりましたか

〜旦那さんと一緒にお花を買いに行くようになった〜

いけばなを始めて、花のある暮らしが当たり前になりました。部屋にお花があると、雰囲気が明るくなって生活が豊かになりますよね。それで旦那さんもお花を好きになって、一緒に買いに行くようになりました。
「お花が枯れてきたから、新しいのを買いに行こうか?」「買い物のついでにお花を買って帰ろうか?」という感じです。だいたい1500円くらいの予算で2人で選んで、家に帰って私が生けるんです。
私は、もともとお花に興味があったわけではなかったので、誕生日にお花をもらってもそのまま花瓶に飾るだけ、お花を飾るにしても、花束を買ってきて花瓶に挿すだけでした。
でも今は、種類ごとに分かれているお花の中から、「これ可愛くない?」と言いながら、2人で1本ずつ選んで買っています。すごい変化だと思います。
自分で選んで、自分で生けたお花には、特別の愛着を感じます。

        
Q6いけばな教室の中で、印象的なエピソードがあれば聞かせてください。

〜先生はいつも、お花がきれい、お花は可愛いと言っています〜

先生は「この芍薬めちゃくちゃ可愛いでしょ?」「こんな小さいお花が主役みたいに目立つなんてすごいよね」「スラッとしてかっこいい葉っぱだよね」こんな風に、感じていることを素直に伝えてくれるんです。お花に対する愛情が深くて、誰よりもお花を楽しんでいるという感じがします。
先生が素直に感情を表現してくれるから、私も安心して思ったことを伝えてもいいんだなって思えます。自分の生けた作品を「本当にきれい」「可愛いから早くお家に持って帰りたい」と素直に言えるんです。
いけばなを身近に感じられるのは、こんな風に自然体でいられるからかもしれません。

        
Q7「理祥のいけばな教室」は、どんな人におすすめですか?

〜趣味がなくて何か始めたい人、リフレッシュしたい人におすすめです〜
お花の生け方も、学ぶペースも、個人を尊重してくれる教室だから、自分のペースで無理なく何かを始めたい人、リフレッシュしたい人におすすめです。
私はお花に興味がない状態でいけばなを始めました。でも、月に1度、好きなようにお花を生けることが、本来の自分に戻る大切な時間になりました。
いけばなは、すごく没頭してお金をつぎ込んでやらなければいけないものではなく、ホッとする時間を作るというイメージで、のんびり続けられる良い趣味だと思います。

         
Q8理祥の生け花教室の受講を考えている方にメッセージをお願いします。

〜「お花を楽しむ」ことを大切にしてくれるので、自分らしく無理なくいけばなを楽しむことができる〜

いけばな教室というと、高尚で難しそうなイメージですよね。でも瀬尾先生の教室は、「お花を楽しむ」ことを大切にしてくれるので、自分らしく無理なくいけばなを楽しむことができます。
型やルールに縛られる感じは全くなくて、自分が思うままに生けた作品を褒めてくれて、より良くなる方法を教えてくれます。たとえば、「今の形だと、お花同士が主張しあって、けんかしてるように見えるから、ちょっと向きを変えてあげると変わるよ」「刺しにくいお花はこんな風に支えを入れると生けやすくなるよ」というように。
お稽古というより、お花を生ける場を作ってもらっているという感覚です。私は、スキルアップではなく、リフレッシュのためにいけばなをやっているので、この環境がとても合っています。
「お花を楽しむ」ということなら、花屋さんに行って、お花を一輪買うところからはじめられますよね。それで、お花のことや、上手な生け方を知りたくなったら、行きたい時に教室に通えばいいと思います。
「絶対に月に1回行かなくてはいけない」という教室ではないので、自分のペースでお花を楽しみたい人に向いている教室だと思います。

Interview5 米本 恵 様
華道歴2年(オンライン教室)

Q1いけばなを習い始めたきっかけは何でしたか?

オンライン教室なら、忙しい私にもできそうだと思った〜
 
英会話教室を主催していて、教室の玄関にフラワーアレンジメントを飾っていました。ただ、フラワーアレンジメントはお花をたくさん使うので費用もかかるし、「可愛いだけで、なんだか物足りないな」と感じていたんです。
そんな時、SNSで「オンラインいけばなをやったら、楽しかった」という投稿を見て「いけばなを飾ったら良いかもしれない」とひらめいたんです。
  
大学生の頃、いけばなを習っていたので、またやってみたいという気持ちもありました。でも、仕事は忙しいし、小さい子供がいるので「今やるのは難しいな」とあきらめていたんです。でも、オンライン教室なら往復時間も必要ないし、家でできますよね。「ぜひ一度試してみたい」と思いました。

  
Q2「理祥のいけばな教室」に参加を決めた理由は何でしたか?
    
〜忙しいからこそ、自分に立ち返る時間が必要だと気づいた〜
 
教室運営をしているうえに、子供もいるので、毎日分刻みの忙しさなんです。だから、ゆっくり考えたり、じっくり何かを見る時間はほとんどないまま1日が過ぎていきます。
そんな日常から離れて、いけばなをやってみて「これは、自分に立ち返る大事な時間かもしれない」と思ったんです。
いけばなは、生ける角度を少し変えるだけで表情が全く変わります。ですから、今、目の前にあるお花に集中して、他のことをすっかり忘れてしまいます。それで頭が整理されるんでしょうね。生け終わるとすっきり、気持ちがリフレッシュしているんです。いつも忙しさに追われている私にはこういう時間が必要だと感じました。

Q3いけばなを再開して良かったことは何ですか?
    
〜子どもたちとの向き合い方が変わりました〜

日本の芸術や文化は「余白の美」を大切にしますよね。いけばなも同じで、少ない数の花や枝を使って空間的な間や余白を作っていくんです。
植物というのは一本として同じものはなくて、花の開き方、枝の向き、曲がり具合、みんな違う。だから、一本のお花の形や向きを真剣に見て、どうやったら一番生かしてあげられるだろうかと考えながら生けるんです。
それでも、思ったより枝を短く切ってしまったり、花が自分が生けたい方向に向かなかったりして、イメージ通りに仕上がるとは限らない。だから難しいし面白い。
いけばなを始めて、子どもたちに向き合う時も「この子にはこんな個性がある」「この子はこれは苦手だけど、こんな良いところがある」と思いながら接するようになりました。
こういった価値観は、いけばなをしなければ学べなかったと思います。

  
〜教室のいけばなを変えると、子どもたちが喜んでくれる〜

教室のいけばなを変えると、子どもたちが「うわぁー」と声を上げて喜んでくれるんです。そして「先生、このお花なに?」「これ、なんか常夏っぽいね」「私、この赤いお花好き!」と口々に言うんですよ。長く通っている子たちは「このお花、去年もこの時期にあったよね」と思い出してくれたり、そんな子どもたちの反応がとてもうれしいです。
英会話教室なので、いけばなのそばに、花の名前と花言葉、その花にまつわるヨーロッパの伝説を書いて貼るようにしています。たとえば百合だったら、「百合はキリスト教ではマリア様の象徴で…」とか。だから、うちの教室の子たちは、英語のお花の名前をよく知っていますよ。
今の生活は子どもたちが植物に触れたり、季節を感じる機会が少ないですよね。うちは英会話教室ですけど、子どもたちには、いろんなお花を見たり、名前を覚えたりして、小さな命を大切にする優しい気持ちや季節感も育んでもらいたいんです。そして、彼らが大人になって振り返った時に、それを思い出してくれたらいいなと思っています。

  
Q4はじめてのオンラインいけばな教室はいかがでしたか?
  
〜画面越しに手直しポイントをアドバイス「この先生すごいな」と思った〜

事前にお花と花器が送られてきました。教室がはじまると、まず花の名前と解説があって、次に生け方の見本を見せてくれました。そして自分がどんな風に生けたいかイメージしてから、実際のお花を生けました。
はじめていけばなをやる方が一緒だったので、「このお花から生けましょう」という順番と、お花の正面をどうやって見分けるかという説明もありました。
その後「それでは好きな長さで、好きな形で生けましょう」と言われて、「えっ 好きに生けてもいいの?」と驚きました。
それから5分くらい経ったでしょうか。私がお花を見ながら考えていると、「先生!生けました!」と言う声が聞こえて、また驚きました。短時間で作品が完成したのは、いけばな初挑戦の方でした。
ですが、先生は全く動じることなく「わぁすごい! お花生けられましたね~」と笑顔で大絶賛。そして、画面越しに手直しポイントをアドバイス。ご自身で手直しするので時間はかかりましたが、最後にはとても素敵ないけばなに仕上がって「この先生すごいな」と思いました。

    
Q5「理祥のいけばな教室」の特徴はどんなところだと思いますか
     
〜見守りながら教えてくれる、先生の忍耐強さとふところの深さ〜

先生は、「こんな形に生けなさい」とは決して言いません。「好きなように生けていいんですよ」と言って、どんな風に生けても、笑顔でフォローしてくれるんです。
たとえば、「この子、ぜんぜん言うこと聞かないんですけど」と言うと、「一回抜いてこんな風に斜めに切ってみて」と教えてくれる。そうすると、うまくいってうれしくなる。
「先生、こんな風にしたいです」と言うと、「それなら、こう持って、こんなふうに曲げてみて」とやりかたを見せてくれる。やってみるとなかなかうまくいかない。手取り足取り教えてもらうことはできないから、ものすごく時間がかかる。でも、先生はにこにこしながらできるまで見守っていてくれます。
「これ、すごく短くしたいけどいいかしら」と聞くと「やってみたらいいんじゃない?」と言う。やってみると「短すぎた!」となる。そうすると「じゃあ、次からはそこまで切らないようにしようね」「短すぎたから、横にこれを入れるといいですよ」と教えてくれるんです。
私なら、たぶん途中で口を出してしまうと思うんです。「あ~ そこ切らないで!」とか、「あ~ そんなふうにしちゃダメ」とか。でも先生は「切っちゃったら切っちゃったでいいじゃない」という感じなんです。
  
先生は、私が何をしてもリカバーできるんでしょうね。先生の笑顔を見ていると、心からお花を楽しんでほしいと思っていることが伝わってきます。
だから、すごく楽しいです。私がこうしたいと思ったようにできるから。でも、一人ではこんな風に楽しめないだろうなと思っています。「何で曲ってきちゃうんだろう?」とか、「どうしてまっすぐいかないのかな?」と思った時に「こうするといいですよ」と先生がアドバイスしてくれるから、思い描いている形が作れて「おぉ できた!」と感動できるんです。
時々、中学生の娘と一緒にやることもありますが、やはりとても楽しそうです。先生が「そこ、もうちょっと短くしてみようか」「今持っているお花をこんな風にしてごらん」と直してくれるから、かわいい作品に仕上がって喜んでいます。

   
Q6理祥の生け花教室の受講を考えている方にメッセージをお願いします。
   
〜いけばなは日本人なら誰でもできる、英語のほうがずっと難しい〜
 
いけばなは、ぜんぜん堅苦しいものではなくて、日常で目にするお花を使って気軽に楽しめる身近なものだと思います。日本人は普段から木や花に囲まれて暮らしていますよね。その枝やお花を花器に生けるだけなので、いつも見ている風景のミニチュアを作るような感覚です。だから、日本人なら絶対に誰でもできる、いけばなより英語を習うほうがずっと難しいと思います。
師範の資格を取りたいとか、華道を極めたいというなら難しいでしょう。でも、お花を楽しむだけなら、一番手軽で身近な日本文化だと思います。庭にあるお花でも、スーパーで買って来たお花でも楽しめるんですから。
家に帰って来たとき、お花があるとそれだけで幸せな気持ちになるし、家の中が華やかになります。費用もそんなにかからないので、ぜひ一度試してみてほしいと思います。